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秘密のアルバイト

第39章 引退DVD・・・1

露天風呂を出て浴衣に着替え、また部屋でまったりとした。


「お疲れ様。
少し休憩したら、食事までホテル内を散策するところを撮ります。
またまた声かけるから、それまでゆっくりしてください」


社長とスタッフは部屋を出でいき、部屋に二人だけになった。
疲れた俺は、こいつと約束したように、届いたLINEも見ることもできず、冷蔵庫から出した缶コーヒーを飲みながら、外の景色を黙って見ていた。

今ごろ潤は何してるのかなぁ?
これが潤とだったら、どれだけ楽しいか。


「和也君、なに考えてるの?」

「別に」

「俺、当ててみようか。
う~ん・・・彼女のことでしょ?」

「はぁ?彼女はいないよ」

「彼女はいないんだ・・・それじゃあ・・・」


ーコンコンッ・・・ガチャッ!ー


「二人共、お待たせ。今からいいかな?」


部屋を出て、散策開始。
お土産を見て回り、雅紀と翔、智とそして潤にお土産を買った。


「たくさん買うんだね」

「うん、大学の友達にね、買ってくんだ」

「友達・・・ねぇ・・・」

「・・・?」


買い物を済ませ、買ったお土産を持ったままゲーセンへ行った。
平日でお客も少なく、年齢層が高いからゲーセンにいるのは俺達だけ。
これまた貸切状態。


「そろそろ食事の時間だから、和也戻ろうか?」

「うん!」


クレーンゲームや他のゲームでGETしたぬいぐるみを抱え、部屋に戻った。
余計なお土産ができてしまいました。

お土産を片付けていると、食事が運ばれてきた。
あまりの品数に、美味しそうだけど食べきる自信は正直ない。


「食べられるだけ食べて。
俺、手伝ってあげるからさ」

「うん、ごめんね」


しかし俺は、迷惑ばかりかけるなぁ・・・。

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