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秘密のアルバイト

第43章 引退DVD・・・3

ーコンコンッ・・・コンコンッ・・・ー


10分位すると、ドアをノックする音がした。


「は~い、今開けま~す・・・あれっ?」

「えっ・・・何で?」


そこに立っていたのは、智だった。


「俺、部屋間違えてないよな?」

「この部屋であってるけど・・・
え~と・・・どう言うことだ?」

「社長から、部屋へ行ってしばらく待っててくれって言われただけで・・・ 
って事は、俺の最後の相手はかずってことか?」

「俺もここでしばらく待っててくれって。
って言うか、智も今日が最後?
俺も最後の撮影なんだよ」

「何かよくわからないけど、言われた通り待てばいいんだよな」

「うん・・・」


二人でソファに座った。


「相手がかずだったら、俺的にはラッキーだけどね。
この前が最後だと思ってたのに、またかずの可愛い姿が見られるんだからさ」

「もう、恥ずかしいからそう言うこと、言わないで」


何か照れくさくて、智と目を合わせないように、また窓の外を眺めた。


「そう言うところが可愛いんだよな」


頭をポンポンと撫でられた。
智に頭を撫でられると、何か落ち着いてしまう俺。


ーコンコンッ・・・コンコンッ・・・ー


智と何気ない会話をしていると、またドアをノックする音がした。


「あっ、俺出るよ。
は~い、開けま~す・・・えっ、どうしたの?」


今度は誰だ?
俺は窓ガラスにくっつくように、外の景色を眺めた。


「何でお前が?まさかお前が最後の相手か?」


んっ?どこかで聞いたような・・・


「何、お前も今日最後なのか?」

「まさかお前も今日が最後?」

「そうなんだけど、何も聞かされてなくて・・・
ただ、俺達二人ではないことは確かだよ」





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