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秘密のアルバイト

第43章 引退DVD・・・3

「んっ・・・何?」

「かず、何か言った?」

「うぅん・・・別に・・・何でも」


ヤバいヤバい❗
こんなこと聞かれたら、超恥ずかしい。

レストランに入り、予約席に通された。
カメラをセットして、撮影開始。
俺達は社長の言う通り、自由に会話を始めた。
と言っても、話しているのは潤と智。
俺はただ二人の会話を聞いているだけだった。


「智、お前何で辞めるんだ?」

「そうだなぁ・・・もう4年になるし、卒業後のことを考えていたら続けられないなって。
他にもあるけどそれが理由」

「他って何?」

「まぁ、たいした事じゃないよ」


一瞬智の視線を感じた。


「ところでお前は、何で辞めるの?」

「俺は辞めるって決めたころ、この仕事が初めて辛いと感じたんだ」


今度は潤の視線を感じた。


「そうだ!お前に相談したかったのは・・・
俺、実は自分で仕事始めることになったんだ。
もしよかったら俺の仕事、手伝ってもらえないかなって」

「えっ‼
仕事って、何するんだよ」

「モデル事務所だよ」

「モデル事務所って、ようするに今のこの仕事と同じことをするのか?」

「違うよ。純粋にモデル。
もしかしたら一部やるかもだけど、一応普通にモデル。
まぁ、おもに俺達寄りの男の子だけどね」

「ちょっと考えさせて。
とりあえずアルバイトとして雇ってもらえれば、バイトを探す手間ははぶけるけど」

「ありがとう、助かったよ。
お前なら人気もあったし、安心して任せられるよ」


何だよ・・・
二人で話し盛り上がってますけど、今日の撮影って俺必要?
ってくらいに置いてきぼりの俺。
俺は黙ったまま、黙々と食事をし続けた。

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