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秘密のアルバイト

第43章 引退DVD・・・3

「あっ、かずにも仕事、手伝ってもらうからね」

「えっ!?・・・俺も?」


始めて会話に加わった。


「詳しくはまた話すよ」 


今日2回目、智の“?”顔。
気にはなるけど、気にしないふり。
仕事の話は終わり、大学の話や友達の話で盛り上がり、食事をすすめた。


「ふ~美味しかったね。
かず、珍しくたくさん食べたね。大丈夫か?」

「えっ・・・あぁ・・・うん、大丈夫」

「・・・?」


潤、マズいって!
智がさっきから変な顔してるよ。


「さぁ、部屋に戻ろうか」


レストランから部屋までが、とても遠く感じた。
俺は二人の後ろをついていくように歩いた。
俺には潤の顔が、何だか笑顔に見えた。
そして智の顔が、何だか暗く見えた。

部屋に入り3人でソファに座った。


「今から音声はも入れます。
3人とも最後の撮影だから、何でも話していいよ」


カメラが回った。
始めてこの仕事をしたとき以来の緊張感。


「は~い皆さんこんにちは。潤で~す」

「こんにちは、智で~す」

「あっ・・・こんにちは・・・和也です」


自己紹介するなんて初めてだよ。


「実は俺達3人は、今日が最後の撮影になります」

「3人とも、引退します」

「3人一緒が引退するので、一緒に撮影することになりました。
お~、超豪華な面子ですね」

「おいおい潤、自分で豪華なんて言うか?」


この二人、馴れてるなぁ。
俺なんか、二人が話しているのをキョロキョロして見ているしかできない。


「俺と智は同じ大学の同級生で友達。かずは2つ下の後輩です」


どうしてこの仕事を始めたかなんて話になり、そしてなぜ引退しようと決めたかを、二人は話している。


「実は、今日この機会にカミングアウトと言うか、お伝えいしたいことがあって・・・
実は・・・」

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