
保健室の扉の向こう
第4章 激しく揺れる心と身体
私は少しずつ顔が青ざめていくのを感じた。
それを見た秋田先生は、ぷっと吹き出した。
「大丈夫、抱いてないよ?」
ほっと、胸をなでおろしたけれど、ちょっとだけ胸に引っかかる。
華川ユズより格下なんだ…なんておもっちゃって。
私は、ヒネクレ者だし、嫉妬深いし、独占欲とかいろいろあってうざい女だし…。それで前の男に振られたし…。
『重い女、キモイわ』
最後に言われた、あの一言。
凄くショックだったんだ。
私がしつこすぎたのかな…。
「雪ちゃん」
呼ばれてぎゅっと心臓を掴まれたような感じになった。
「考えすぎ…」
頭をポンポンと優しく撫でてくれた。それだけで、私ははらはらしてしまうほど重症だ。
