~夢の底─
第3章 ─秋が、燃える。
「もうすぐ6時です。今朝は、夕食のスープをパン入れて、作り直したんです」少し体を起こすと朝焼けに、目の前は赤く、鮮やかすぎる色合い。「今朝、ぼく4時頃、起きたら…」朝から紅い空を背にしたヒースが、陽気に笑うと、「まだ薄暗かったんです、─で、流星がたくさん見えて」「…流星─。あ、昨夜もね、あの窓から」チャンミンの指す天井の小窓を見上げる。「見えたんですか」小さい窓硝子も朝焼けに、色づいていた。
彼方の空を眺め、「おかしな色の雲だね」肩を並べ、歩いているヒースを振り返る。「むらさき色─。夕方みたい」「これから、昼の食事に行くのにね」「─チャンミンさん」歩みを止め、「バンガロー戻りましょう。雨もう降ってきそう、…風が変に匂う」立ち止まった二人の足もとは正午まえとは思えない、暗さ。
「レストラン・ハウスまでは…」白っぽい、教会のような先端が尖った、レストランのある建物は、なだらかな丘陵の幾つか先に、見える。「傘…、雨よけるところも─なさそう」…遠くは霧が降っているらしく、薄靄が灰のベールを天から下ろす。
彼方の空を眺め、「おかしな色の雲だね」肩を並べ、歩いているヒースを振り返る。「むらさき色─。夕方みたい」「これから、昼の食事に行くのにね」「─チャンミンさん」歩みを止め、「バンガロー戻りましょう。雨もう降ってきそう、…風が変に匂う」立ち止まった二人の足もとは正午まえとは思えない、暗さ。
「レストラン・ハウスまでは…」白っぽい、教会のような先端が尖った、レストランのある建物は、なだらかな丘陵の幾つか先に、見える。「傘…、雨よけるところも─なさそう」…遠くは霧が降っているらしく、薄靄が灰のベールを天から下ろす。