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わたしの執事さまっ!

第7章 教師棟

梅雨。
雨が続くとなんとなく憂鬱。

授業が終わり、寮に帰る。



ドンッ!!


「あら、ごめんなさい」



床に相手の持っていたらしい資料が散らばる。

私も慌てて謝る。

「いえ…私がぼけっとしていたので。ごめんなさい。」

手を差しのべてくれたその人から、ふわりとローズの香りがした。
そこでようやく音楽教師のやよいであることに気づく。

「…あなたは確か…高崎奏さんね。
ごめんなさいね。怪我はないかしら?」

「はい。ありがとうございます、私は大丈夫です…」

「ふふ。あなた可愛いわね。
いろいろ教えてあげたくなるわ…」

資料を拾い終えると、先生は私を見ながらこう言った。

「ねぇ。私のプライベートルームへ遊びに来ない?」

「えっ…いえ…そんな…」

「いいじゃない。夕食まで時間はあるでしょ?」

半ば強引に、私は先生のプライベートルームへと招待されたのだった。

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