
わたしの執事さまっ!
第10章 幼馴染みとの再会
ミーンミンミンミンミン…
ジリジリと照りつける夏の太陽。
私は圭とやよい先生の関係を、直接圭に聞かないまま夏休みを利用して寮を離れた。
中庭の噴水を眺めながら考える。
圭…どうしてるのかな…
そう思う一方で、未だにやよい先生との関係が続いているのだろうと思うと涙がとまらない。
「かなで?どうしたの?」
「えっ…」
幼馴染みの颯太がいた。
「こんにちは♪」
思わぬ来客に私は驚いた。
私が家に帰ってきたことを颯太に知らせたら、遊びに来てくれたらしい。
「わぁぁ!そうちゃん!久しぶり♪」
海外に留学していた颯太。
何年ぶりに会えただろうか。
すっかり童心にかえった私は無邪気に颯太との再会を喜んだ。
