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貴方の瞳は永遠の愛で。

第5章  お付き合いって……

あの日から2週間程経った。

朝と無く、帰りと無く、部活時間と無く、

建君の姿が今までより頻回に視野に入る。

今までもこうだったのかなぁ…

私随分鈍感じゃん…

翔先輩の時こんなに沢山会えたら、

多分私の心臓は爆破していた。

なんか申し訳ないんだけど、ときめかない。

それどころか話しかけられたくないとか……

え〜〜駄目駄目〜〜こんなの駄目〜

もっとお友達してから告白してくれたら、

私もっと建君に優しい気持ちになれたかもしれない。

そんな日々がまた2週間程経った頃に建君から

帰り道声をかけられた。

「愛璃ちゃん一緒に帰ってもいい?」

「うん。じゃあ歩美ちゃんに言って来るね」

“来た〜来た〜困った”

そんな気持ちのまま歩美ちゃんに伝え建君の

待つバス停までの道に向かう途中翔太君に

呼び止められた。

「愛璃凄い怖い顔して何かあった?」

その言葉に私の涙腺は壊れかけた。

でも耐えた。

翔太君は建君の友達だものね…

だいたいこんな複雑な気持ち言えない。

私は彼氏が出来る事に喜んだだけだ。

最低な女です…

「ううん。建君待たせてるの。

翔太君またね〜」

それだけ言うと駆け出した。

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