無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

次の日に歩美ちゃんがお昼のお誘いに来た。

私は歩美ちゃんに建君との事相談したくて、

グランドの木の下でお弁当を2人で広げた。

「愛璃。建君と何かあった？」

私は気持ちを歩美ちゃんに話した。

歩美ちゃんは深くため息をついた。

私は…歩美ちゃんに呆れられたと思った。

でも歩美ちゃんは優しく話し出した。

「愛璃真面目だから、気にし過ぎだよ。

気持ちは仕方ないんだよね。私だってさ、

告白されて、みんなから勧められたら、

やっぱり付き合い始めるよ。

でも好きになれなくてもそれは

愛璃のせいではないよ。

建君のせいでもないよ。

きっと2人は違ったんだよ。

運命の相手ではなかったんだね。」

私は歩美ちゃんの言葉にうなずくだけだった。

「愛璃はまだ先輩が好きなの？」

「えっ…」

私はびっくりした。

「先輩はたぶん理想の人。好きとは今は

違うと思う。」

歩美ちゃんは笑って

「それ分かる…」

私達はそれから建君にどう言おうか考えた。

建君を傷つけずに…自然消滅。

そんな虫のいい事も考えた。

かと言って面と向かう勇気はなかった。

「少し考えてみるね」

これ以上歩美ちゃんを悩ませる事も出来ず、

私はそう言ってその日の話しを終わらせた。