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貴方の瞳は永遠の愛で。

第12章 高校生活の終わり

後1週間で卒業するという朝の電車で、

愛璃は隣の高校の生徒に声をかけられた。

「あのー橘さん」

顔を見たが知らない人だった。

「はい?」

「少し話しがしたいのですが、今日の帰り…」

「あ。ごめんなさい。急いでるので」

愛璃はさっと交わしてバス停へと。

最近やたらと隣の高校の人に声をかけられる。

知らない人と話しなんか無いよー

そこに同じ中学だったが隣の高校に行った

及川君がやってきた。

「愛璃ーおはよう〜」

「あー及川君おはよう〜久しぶりだね。」

「今日帰り時間作れる?」

「はぁ?なんで?及川君まで…

及川君の学校でそれ流行っているの…」

思わず笑った。

でも及川君は笑わなかった。

「なぁ愛璃…もう卒業だ。みんなバラバラになる。

会いたい人とも会えなくなる。

今までただ見てきただけの奴らなんだ。

最後くらい話し頼むよ。」

「えっ…」

「お前に広瀬がいるのはわかっている。

ただ最後くらい話したいだけなんだ。

俺広瀬に許可もらうからさ〜

広瀬がいいって言ったら頼むよ。」

手を合わせて頭を下げる及川君…

「ちょっと及川君やめてよ。

こんな所で恥ずかしい。」

そこは駅のロータリーの真ん中。

沢山の人が見ていた。

そこに自転車に乗って翔太君が通りかかった。

「愛璃ーおはよう〜どうした?

アレ及川なにやってんの。

愛璃拝んでも御利益無いぞ。な!愛璃」

笑っている翔太君。

及川君は真顔で自分の事の様に

翔太君にさっきの話しを始めた。

「愛璃次第じゃないの。

俺は愛璃を信用しているし。」

勝手に言って勝手に納得してる。

「じゃあ愛璃…このとおりだ」

また頭を下げる及川君。

「よしわかった。じゃあ3時そこの喫茶店で、

勿論俺と一緒が条件だ」

「ありがとう広瀬。3時にな!」

及川君が仲間に手を振り駆け出すと

向こうから大きな歓声が湧いた。

「あのー信用してるって…何が?」

翔太君に言うと笑い流すだけだった。

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