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貴方の瞳は永遠の愛で。

第15章 二人の時間

「少し体調崩しただけ…

翔太君に逢えたら元気になってきたよ」

そう言うので精一杯だった。

その夜、翔太の腕枕で寝ながら、

愛璃は夢を見た。

〜赤屋根で白い壁で…天窓があって、

少し大きめのバルコニー。

絶対大きな犬を飼いたいの〜

そんな話しを二人はよくしていた。

夢の中で愛璃はそこにいた。

大きなボーダーコリーと庭で遊びながら

翔太の帰りを待っている。

小高い丘の上からは夕陽の沈む海が

暖かいな輝きをみせていた。

でも…そこに子供はいなかった…

目覚めた自分が泣いていた。

愛璃は翔太に気付かれないように

そっと涙を拭った。

スヤスヤ眠る翔太を見つめる。

この時間がずっと続いてくれる事を

願わずにいられなかった。

〜来週には、検査の結果が出る。

最悪の時は、翔太君の将来を優先。

私は沢山幸せもらった…

翔太君の幸せが、これからの私の幸せ〜

愛璃はまた翔太の腕枕で眠りについた。

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