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きみ色にそめられて

第2章 転入生のきみ

そのようなことがあり
先生たちはあまり僕に関わらなくなった

チラッと運動場から教室へと視線を動かすと

国語の授業だったらしく
古文がずらりと黒板に書かれていた

視界の隅に例の転校生がうつる
背筋を伸ばして
先生の話を集中して聞いているようだった
僕の視線には気づかないようで
強いまなざしはゆるぐことなく
黒板に向けられている

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