
濃密 恋絵巻
第2章 ~歪んだ想い~
とある小さな村。
真夜中…村の人達が寝静まっている中、一つの民間では琴刃の姿とその足元にミイラ化した男の死体があった。
ふふ…
愛しい月蔭様…やっと 私のものになる時がき ましたわね……
あなたと同じ時間(トキ )を生きたくて…
妖怪に魂を売り…そし てこの身(純潔)も…
妖怪に魂と身を捧げた忌まわしい光景が頭を過ぎり、琴刃は垂れ下がった拳をギュッと握り締めた。
あんな小娘なんかに月 蔭様は渡さないっ…
嫉妬心を剥き出しで、何か企んでいるような妖しい笑みを浮かべた。
ふふ…
明日のために、もっと 人間の生気を奪って力 をつけないといけない わね…
転がっている死体には見向きもせず、琴刃は生気を求めて民家を後にして行った。
