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キミをまもる

第2章 真実

春馬「いたの?って今、母さんが俺を突き飛ばして美花の横に座ってるだろ!」
春馬:母「まぁ、そんな事はどうでもいいから、美花ちゃんをあんたの部屋に連れて行くから、服貸してあげてよ。」
春馬「俺の服?母さんが貸したら、いいだろ?」
春馬:母「いいから!!あっ、エッチな本出しっぱなししてないでしょうね!?」
美花の顔が、真っ赤になってしまった。
春馬「み、美花!!そんな本なんかないからな!!」
俺の服を母さんが物色して美花に渡した。
美花が着替えるから、俺も母さんも廊下に出た。
春馬「母さんが、貸せば良かったんじゃ。」
春馬:母「私のじゃダメよ!」
美花が着替えて出てきた時に、その意味がわかった。思っていた以上に痩せてたから、母さんの服じゃ目立ち過ぎて・・・俺の服なら、大きいから目立たないんじゃないかって・・・。
美花「大きくてぶかぶか(笑)」
って笑う美花・・・か、可愛い!!


美花は食事の時間も、怯えてた。
けど、母さんが重湯(おもゆ)のようなお粥を作って美花に差し出すと、泣きながら時間をかけて完食した。

美花が両親から、どれだけの事をされたのか想像がつかなかった。
ポツリポツリとやっとの思いで、話してくれた美花に俺は、気付いてなかった自分が情けなかった。
家に入れてもらえず庭の倉庫で一年中過ごして、食事は一日一枚の食パンで・・・。
涙声で話す美花に
春馬「俺に言ってくれたら・・・。」
美花「わ、私のせいで、迷惑かけられないから・・・はる・・・吉浦くんが・・・。」
春馬「美花、俺の名前呼んでくれないの?」
美花「馴れ馴れしいかなって・・・私みたいなのに名前で呼ばたら、イヤかもって・・・。」
春馬「俺は美花に名前で呼ばれたい。ダメ?」
美花「ううん。」
恥ずかしそうに
美花「春馬くん。」
春馬:母「春馬って、美花ちゃん大好きなのね(笑)」
悪魔のような笑顔で嬉しそうに、暴露された。
春馬「母さん!!」
美花は顔を真っ赤にして俯いてしまった。







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