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キミをまもる

第3章 愛情の重さ

か、かなりのイケメン・・・。
松山「女子が騒ぐだけあって、かなりのイケメンだよな!」
佐藤「吉浦、大丈夫か?」
向井「吉浦どうするんだよ?」
二人に肩に手を回されて
向井・佐藤「「いい加減はっきりしねぇと、マジで持っていかれるぞ!!」」
松山「橘に告ったって本当?」
山岡「はい。」
松山「橘のどこがいいん?」
山岡「笑顔が可愛いんですよ!俺、入学式の次の日に見かけた時から、一目惚れしてやっと告白したんです。」
松山「すぐ告白しなかったのは、なんで?」
山岡「橘先輩の事もっと見てから・・・ちゃんと見てから、言おうって!先輩がここ最近なんか・・・すげぇ可愛くなって・・・だから、誰にも取られたくなくて・・・俺の回りの奴が、先輩の事を可愛いって言い出して、だから告白したんですけど・・・。」
山岡は俺をまっすぐ見て
山岡「吉浦先輩ですよね?俺、負けませんから!!」
春馬「俺だって負けねぇよ!!」
美花は“どうしたらいいの?”って顔して見てる。



美花「春馬くん!!春馬くんってば!!」
春馬「ん?なに?」
美花「もう、さっきから呼んでるのにぃ!」
春馬「わりぃ、わりぃ(笑)」
美花「春馬くん、ヘンだよ。」
ちょっと小首を傾(かし)げて美花が俺を見る。
春馬「美花そんな可愛い仕草で、俺以外の奴に笑顔を見せるなよ。」
美花「春馬くん?」
春馬「なぁ美花は、俺の事どう思ってんの?」
美花「春馬くんカッコいいし、優しいし・・・。」
春馬「そんな事じゃなくて、俺の事・・・好き?」
俺は今、流行(はや)りの壁ドンで、美花の顔を見つめる。
真っ赤な顔で、
美花「は、春馬くん・・・。」
俺は美花の耳元で
春馬「俺の事、好き?」
美花は俺の胸に顔を寄せて俯いた。
春馬「美花?」
美花「わ、私が春馬くんの事・・・好きでも、め、迷惑じゃないの?こんな私でも、春馬くんは好きになってくれるの?」
泣くのをこらえているせいか震える声で美花は聞いた。
俺は、山岡に美花を取られたくないって衝動にかられて気だけが焦ってた。
こうじゃない!!
美花が、抱(かか)えてる悲しみの重さは、俺が思っている以上に深い事を初めて知った。



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