無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

神）「悠…」


新）「悠さん…」


そんな私を慰めるように2人は私の名前を呟く。


ダメだ。
2人にこんな弱い姿見せてられない。
心配しちゃう。


泣くな。
私。


私は着物の袖で涙を拭って立ち上がった。


悠）「2人たりともいきなり泣いちゃったりしてごめんね。私10時からお登勢さんのお手伝い行く予定だったから行ってくるね」


私はそう言って万事屋を出た。


––––––
––––––––––––


〜神楽 side〜


万事屋を出て行く悠を見つめる私と新八。


神）「新八…悠大丈夫アルカ？めっさ辛そうな顔してたネ」


新）「大丈夫じゃ無いんじゃないかな。あの様子じゃ相当ショック受けてるみたいだし…」


薄々は気づいていた。
悠が銀ちゃんの事を好きって事。
でも悠はごっさ鈍くて天然だからきっとまだ自分の気持ちに気付いてないアル。
だから自分がどうして銀ちゃんに対して感情が乱されるのか戸惑ってるのと同時に銀ちゃんがあの忍者女と一緒に行っちゃったアルから悲しんでもいるアル。


神）「新八。なんで銀ちゃんあの忍者女と一緒に行っちゃったアルか？銀ちゃんも悠の事好きなのに…」


新）「それは僕にもわからないよ」


神）「どうにかならないアルカ？このままじゃ悠苦しくて死んでしまうネ」


新）「これぐらいじゃ悠さんは死にやしないと思うけど…。僕もどうにかしたいよ。でも今はただ見守ってあげるしないんじゃないかな。ここで余計に僕達が口を突っ込んでも何も解決しないよ」


神）「…………」


確かに新八の言うとうりアル。
ここで私達が口を突っ込んでも何も解決しない。
逆に悠が悲しんでしまうかもしれないネ。


神）「銀ちゃん、早く帰ってきて…」


私はポツリと呟いた。


〜神楽 side end〜


ガラガラ。


あたしは万事屋の一階にあるお登勢さんのスナックへ来た。


お登勢）「おや、悠じゃないか。どうしたんだい。今日は店手伝う日じゃないだろう？」


悠）「お登勢さん・・・うぅ・・・」


お登勢）「ちょ、いきなりどうしたんだい！？」


お登勢さんはいきなり泣いたあたしを見て慌てる。