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銀魂

第20章 美味い物ほど当たると恐い

銀)「あー。ちょっと長谷川さん。なにウチの悠ちゃんにしてもらっちゃってんの?俺が支えてやるから俺と一緒に行こーぜ」


銀さんはあたしと反対の方で長谷川さんの腕を肩に回し歩き出した。


悠)「あ、ちょっと。銀さん‼︎」


大丈夫かな銀さんに任せて。
また長谷川さんを困らせるような事しなきゃいいけど…。


悠)「やっぱり心配だからついていこう」


あたしは二人の後へついて行き一緒に自動販売機の所まで行く。


そこであたし達は自動販売機の近くにあった長椅子に座り一服した。


長)「なぁ…いきなりだけどよ俺の話聞いてくれよ」


長谷川さんがタバコをふかしながら私達に言う。


悠)「何かあったんですか?」


長)「どーもおかしいんだよ」


悠)「え?」


私は長谷川さんの言葉にハテナマークを頭に浮かべる。


長)「内野さんの事だ。元からちょっとドジな所はあったんだが最近はなんかボーッとしててな。人のバナナを食べたりとかそういう事する娘じゃないんだ。ホントは」


銀)「なんだァ。まだ、バナナのことひきずってんのか。チンパンジーの生まれ変わりかお前は。コノヤロー」


長)「バナナのことじゃねーよ‼︎なんか調子でも悪いのかと心配なの‼︎」


長谷川さんは怒鳴り終わると何かに気がついたように顔を向ける。


私も長谷川さんが顔を向けた方を向く。


そこには少し頬を染め病室を見ていた内野さんがいた。


銀)「長谷川さんよォ。病は病でも別の病らしいぜ?」


長)「オイオイまさか…」


長谷川さんは途中で言葉を詰まらせる


長谷川さんが言葉を詰まらせた理由はあたしでもわかる。
きっと内野さんはあの病室に想い人がいるんだ。
だからあんな頬を染めて病室を見てるのか。


でも…


悠)「あの病室にいるのおじいさんばかりですよ」


長)「確かに…」


内野さんまだ若いのにあの中にいるおじいさんの事が好きなのかな?


あたしは首をかしげる。

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