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銀魂

第22章 月はなんでも知っている

さ)「じゃ、さっそく一つ目の修行と行くわよ。アレを見て」


さっちゃんさんは『集英書房』と書かれた看板が掲げてある本屋さんを指差す。


新)「本屋さんですか?」


銀)「成る程。店員に気づかれないように本を万引き…悠)「絶対違います。変な事言うのやめてください」…すみません」


あたしは銀さんにピシャリとツッコミを入れる。


さ)「いい?これから店員にも客にも気付かれることなく、自分好みのエロ本買ってきなさい」


新)「ハァァ!?なんですかそれ!!そんなん忍者とは関係ねーじゃん!!」


さ)「これは忍者スクールにも正式に採用されている立派な試験よ。みんなここを通って大人になって行くの」


悠)「それ違う意味の大人じゃないですか!!」


あたしと新八君はとんでも無い試験を言い渡してきたさっちゃんさんに反論する。


するとさっちゃんさんはクイッと眼鏡を上げあたし達を見た。


さ)「じゃぁ、貴方達にはできるの?完全に己の気配を断ち・・・」


悠・新)「!!」


さっちゃんさんは一瞬にして先ほどまであった気配を殺し本屋さんに入っていく。


さ)「誰に気づかれることなく素早い判断で自分好みのエロ本を選び、店員にも気付かれないよう代金を払い何事も無かったかのように本を購入し立ち去る・・・」


さっちゃんさんは自動ドアの音とともに出てきた。


そして・・・


さ)「どう?できる?」


あたし達に自分が選んできたエロ本を見せて来る。


因みにさっちゃんさんの好みは『M娘快楽』だった。


万事屋一向)『(あ、やっぱそういう趣味なんだ)』


銀)「ってかこんな派手な格好でできるかよ」


新)「エロ本である必要性もよく分からん」


桂)「フツ。おじ気づいたか?貴様ら」


悠)「桂さん?」


あたしはなぜか右手にカレーを持っている桂さんの方を向く。


桂)「これしきでなれるなら忍者も大した事はないな。見ておけこんなもの、朝飯前…いやカレー時前だ」


桂さんは我自分と片手にカレーを持ったまま本屋さんへ入っていく。

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