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銀魂

第25章 ミルクは人肌の温度で

悠)「銀さん‼︎どうしたんですか⁉︎」


銀)「逃げるんだよ‼︎このままじゃ、この赤ん坊が本当に俺のもんみたいになっちまう‼︎」


そういう銀さんの脇には捨て子の赤ちゃんが抱かれていた。


悠)「え、その赤ちゃん銀さんの赤ちゃんじゃないんですか?」


銀)「悠まで何言ってんの⁉︎さっきから違うっつてんだろ‼︎聞いてなかったの⁉︎」


悠)「す、すみません。銀さんに赤ちゃんがいるって事は、奥さんがいた事になるからどんな人だったんだろうって想像してて聞いてませんでした…」


銀)「…バカ。いるわけねーだろうが。俺は悠1人で十分だし、そんなことするわけねぇよ。なぁ、俺の事信じてくれるか?」


銀さんは足を止めあたしの方を少し切なそうな顔で見てくる。


ううっ…。
そんな顔で見ないでよ。


そんな顔で見られたら…


悠)「信じますよ。…銀さんの事」


って言わざる終えなくなるでしょ?


銀さんはその言葉を聞いて安心したのかあたしの頭をポンポンと撫でてくれた。




しばらく3人で歩いていると駄菓子屋の前のベンチで昼寝をしている沖田さんがいた。


沖)「なに、捨て子?」


銀)「ああ、朝家の前に捨てられててな。ビックリしちゃったよー。まァ、そう言う事だから後はお前等、お巡りさん宜しく」


沖)「おいおい。冗談はよしてくだせェ。旦那。この坊主、旦那とクリソツじゃありやせんか。特にこの死んだような目なんて瓜ふたつだ」


銀)「知らねーの、お前。最近のガキはみんなそーなんだよ。ゲームとかネットづけで外で遊んでねーからさァ。病んだ時代だよ」


沖)「しかし、どこでこさえたガキか知りやせんが、旦那もスミにおけねーな。コノコノ。おまけに悠がいるってのに、これじゃぁ悠が可哀想だ。悠。俺ァ、悠だったら大歓迎ですぜ。そんな旦那より俺の所にきやせんか?」


沖田さんは、アマスクを外しながら銀さんでは無く赤ちゃんの方に喋りかける。
その姿がなんだか可愛くてクスクス笑ってしまった。

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