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銀魂

第25章 ミルクは人肌の温度で

お登勢)「悪いけど知らないねェ。こんな娘見た事ないよ」


お登勢さんは橋田さんから渡された写真を見ながら言う。


新)「そうですね。僕もそんな女の人見た事ないですよ。それにしても、この女の人がどうかしたんですか?」


僕がそう尋ねると橋田さんは悲しそうな眼をしながポツポツと話はじめた。


橋)「実は・・・先日私のたった一人の孫が、突然いなくなってしまって・・・。それで懸命に心当たりを当たってみた所その女が・・・」


こんな綺麗な人がそんな事するなんて・・・


僕は写真に写っている女の人を見る。


女の人はあまり綺麗な着物は着ていなかったものの、とても気さくそうで笑顔の綺麗な人だった。


橋)「あの、みなさんどうか、そも女を見かけたらすぐにでもご連絡ください」


お登勢)「分かったよ。任せておきな」


橋)「ありがとうございます。では」


橋田さんはぺこりとお辞儀をし、乗って来た真っ黒な高級車に乗り込もうとする。


その時だった。


?)「すみませーん」


またもや尋ね者の人がスナックにやって来た。


お登勢)「ん?なんだい。こっちだよ」


お登勢さんはお見せの方にいる尋ね者の人に声をかける。


その声に気がついたその人はこちらに向いた。


新・神)『え』


僕と神楽ちゃんは驚きのあまり声を上げる。


なぜなら・・・








スナックに尋ねてきた人は今先ほど橋田さんに見せてもらった写真に写っていた女の人だったからだ。


女の人はこちらを向くなり橋田さんに気づいたのだろう、顔を少し青くする。


橋田さんの方も女の人に気が付き、一緒に来ていたガードマンに女の人を捕えるようい指示を出した。


女)「やめてェェェ!!離してェェェ!!」


橋)「この性悪女が!!やっと捕まえたぞ!!勘七郎はどこやった!!言え!!」


橋田さんはさっきの優しそうな面影などいっさい見せず女の人に怒鳴る。


だが女人は口を閉ざしたまま何も喋らない。

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