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浪）「生きてとらえよと言うことだが、男なら関係あるまい。切り捨ててしまえ」


銀）「オーイ！！オイッ！！ちょっと待て！！ちょっと待て！！俺たち全然関係ないから！！このガキ拾っただけだから！！誘拐とか訳分かんねェ！！なんならすぐ返すよ！！な！？」


銀さんは抱いている赤ちゃんに尋ねる。


すると赤ちゃんは「嫌だ」とでも言うように銀さんの着流しをギュッとつかんだ。


悠）「銀さん。その赤ちゃん、銀さんの事大好き見たいです・・・」


銀）「マジでか・・・」


浪）「やれェェェェ！！」


銀さんの呟きとともに浪士達があたし達を襲ってくる。


銀）「だーから、知らねーっつてんだろーが！！オラ！！返すぜこんなガキ！！」


銀さんはそう言いながら赤ちゃんをブン投げた。


浪）「野郎！！なんて真似を！！拾え！！拾え！！」


銀）「悠！！」


悠）「はい！！


あたしは侍が赤ちゃんに夢中になっている間に、浪士の間をすり抜け、赤ちゃんが落ちてくる所までいく。


悠）「よっ‼︎」


赤）「なふっ‼︎」


ボフンッと赤ちゃんは無事にあたしの胸の中に落ちてきた。


よかった。
なんとか赤ちゃんを無事に保護できた。


あたしがホッとしているのもつかの間。


ジャキン‼︎


あたしと赤ちゃんの前に一人の浪士が。


しまった‼︎
まだ1人いたか‼︎


だが、そう気付いた時にはもう遅い。
浪士はこちらに走ってくる。


悠）「っ…‼︎」


あたしは赤ちゃんを胸に抱きしめ浪士に背を向けながら目を瞑る。


……………。
あれ？
なんか、痛くない？


あたしは恐る恐る目を開け、浪士の方を見た。


するとそこには大勢でかかってきた浪士を全て倒し、あたしと赤ちゃんを襲ってきた浪士と刀を合わせている銀さんがいた。


悠）「銀さん‼︎」


？）「面白い喧嘩の仕方をする男だな。護る戦いに慣れているのかィ？」


銀）「お前らのような物騒な連中に子育ては無理だ。どけ、ミルクの時間だ」


？）「ククク、いい…イイよアンタ。獣の匂い…隠し切れない獣の匂いがするよ。あの人と同じ」


浪士はすっと刀を下ろし鞘に収める。