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銀魂

第25章 ミルクは人肌の温度で

それから生活は苦しかったが、2人で仲良く暮らしていた、が、しかし、ある時橋田貨兵衛に見つかってしまい勘太郎さんは橋田屋に連れ戻され、ついに勘太郎さんが息を引き取るまで会えなかったそうだ。


そして、ほどなくしてお房さんの赤ちゃん「勘七郎」が産れた頃、その噂を聞きつけた橋田貨兵衛が勘七郎君を橋田屋の跡取りにすると言って勘七郎君を狙っていたらしい。


勘太郎さんを失い、さらに勘七郎君まで失うのは耐えられなかったお房さんは夜に逃げ出し、追手の手が厳しくなるとたまたま通りかかった万事屋にひと時の間に預けた。


房)「あなた達には悪い事をしたと思っています。私の勝手な都合でこんな事に巻き込んでしまって…」


長)「お房ちゃん、アンタ若いのに苦労したんだねェ。しかし、貨兵衛ってのはとんでもねェ下衆野郎らしい」


橋)「下衆はその女だ」


全)『‼︎』


いきなり声がしたと思うと先ほどの浪人達と橋田さんが囲っていた。


僕達はまた逃げようとするがあいにくこの先はエレベーターで今は来る様子はない…


僕はどうしようもない気持ちになり橋田さんを睨む。


橋)「私の息子を殺したのはその女。次の代にこの橋田屋を引き継ぎ、そうして私の生涯の仕事は完遂するはずだったんだ。私がこれまでどんな思いをしてこの橋田屋を護ってきたかわかるか?泥水をすすり、汚い事に手を染め、良心さえ捨ててこの店を護ってきた…この私の気持ちがわかるか?」


房)「勘太郎様はあなたのそういうところを嫌っていました。何故そんなにこの店に執着ふるのですか?お金ですか?権力ですか?」


お房さんが橋田さんに問いかけると橋田さんは鼻で笑う。


橋)「女子供にはわかるまい。男は生涯をかけて、一つの芸術品を作る。成す仕事が芸術品の男もいよう。我が子が芸術品の男もいよう。人によってそれは千差万別。私にとってそれは橋田屋なのだよ。芸術品を美しく仕上げるためなら私はいくらでも汚れる…。いけェ‼︎」


橋田さんが浪士達にそう命令すると浪人達は一斉に斬りかかってきた。


〜新八 side end〜

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