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銀魂

第27章 備えあれば憂いなし(紅桜編)

鉄子)「紅桜とは・・・私の父が打った紅桜雛型に作られた『対戦艦用機械機動兵器』だ。『電拍』と呼ばれる人工知能を有し、使用者に寄生することで戦闘の経緯をデータ化し、学習を積むことで能力を向上させていく。まさに生きた刀。・・・あんな物を作れるのは江戸じゃぁ1人しかいない。頼む兄者を止めてくれ。連中は・・・高杉は・・・紅桜を使って江戸を火の海にするつもりだ」


鉄子は言い終わると深くお辞儀をした。


そう言う事か。


しかし、高杉が絡んでるとは予想外だったな。


つか、まさかあいつ等その高杉の所に行ったんじゃないだろーな・・・


俺は少し顔をしかめる。


銀)「なるほど高杉が・・・事情はしらんがオメーの兄ちゃんとんでもない事に関わってるらしいな。で?俺はその兄ちゃんのさしずめダシに使われたってことだ。妖刀探せってのも様は俺の血を妖刀に吸わせるためだったんだろ。それとも、俺に恨みを持つ仁蔵に頼まれたか・・・いや、その両方か。それにしてもお前、全部知ってたんだろ。なのに、兄貴の人殺しに加担してるってのに見て見ぬふりかい?大層なもんだな」


妙)「銀さん!!」


俺の発した言葉に妙が顔をしかめながら怒鳴った。


しかし、鉄子は顔色何一つ変えることなく俺の話を聞いている。


鉄子)「返す言葉もない。アンタの言った通り全て知っていた。だが・・・事が露見すれば兄者がただで済むまいと・・・今まで誰にも言えんかった。・・・刀はしょせん人斬り包丁。どんなに精魂こめて打とうが使う相手は選べん。死んだ父がよく言っていた言葉だ。この言葉はあたし達の心に沁みついている。兄者は刀を打つしか頭にないバカだ。父を越えようといつも必死に刀を打っていた・・・」


鉄子は淡々と喋り始める。



鉄矢が、大きな力を求めて研究し始めた事。


その頃から妙な連中と付き合い始めた事。


自分が、連中がよからぬ輩だと言う事に気がついて居ながらも止めなかった事・・・


全て俺に話してくれた。

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