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銀魂

第27章 備えあれば憂いなし(紅桜編)

すまねぇなお妙。


俺だってこんな歳してヤンチャなんざやりたかねーけど…


あの鉄子の顔見てるとあいつの大切なモン護らなきゃきゃいけねぇ気がしてな。


それに、悠が危険な目に遭ってるかもしんねーのに行かないわけが無い。


ガシガシと頭をかきながら玄関に行くとそこには綺麗に畳んである着流しとウサギ柄の傘。


そして『私のお気に入りの傘、後でちゃんと返してくださいね。それと、悠ちゃん達を頼みます』と書かれているメモ。


これはきっとお妙がやった事だろう。


銀)「チッ。可愛くねェ女」


俺はそう呟くとすぐに着替え、万事屋を出る。


そんな俺を見ていたお妙が


妙)「馬鹿な男」


と呟いているのを知らずに…


〜銀時 side end〜



新八君と万事屋を出てから一度、鉄矢さんの刀鍛冶に行き紅桜かどうなっていたかを説明し、それからエリザベスさんとたまたま合流して今は桂さんの攘夷志士達の拠点にいる。


そして、その攘夷志士達に色々と話を聞いていた。


悠)「高杉晋助。その人が…桂さん失踪と岡田仁蔵に関わる重要人物って事ですか?」


志士1)「あぁ。俺たちが桂さんを捜すかたわら色々調べたんだがまさかね。俺達と同じ攘夷志士の仕業だったとは。それに高杉晋助といやぁ、かつて、桂さんと共に攘夷戦争を戦った盟友だ…。そいつがなんで…」


志士2)「それに噂じゃ、高杉は人斬り仁蔵の他に、紅い弾丸と恐れられる拳銃使い『来島また子』、変人謀略家『武市変平太』、そして仁蔵と同じく人斬りと恐れられる剣豪『河上万斉』。それらを中心に鬼兵隊を復活させたと聞いたが…」


あたしは『鬼兵隊』と言う聞いた事の無い単語に頭に。?を浮かべる。


それはどうやら新八君も同じようだ。


新)「鬼兵隊?」


志士1)「かつて、高杉ぎ率いていた義勇軍さ。文字通り鬼のように強かったって話だが連中は、秘密裏に強力な兵器を開発しているとも聞く。強力な武装集団をつくり、クーデターを起こすのがおそらく奴らの狙い」


志士2)「桂さんは最近では武力による攘夷を捨てて別の道を探しておられた。袂を分かったかつての仲間に苛立ちでも感じていたのだろうか、高杉は…」


喋り終わった志士は顎をさする。

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