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銀魂

第27章 備えあれば憂いなし(紅桜編)

悠)「銀さん!!」


高)「紅桜相手にやろうってつもりらしいよ。クク。相変らずバカだな。生身で戦艦とやりあうようなもんだぜ」


桂)「・・・もはや人間の動きでは無いな。紅桜の伝達司令について行けず身体が悲鳴を上げている。あの男死ぬぞ・・・」


桂さんは横目で銀さん達の戦いを見ながら言う。


桂)「貴様は知っていたはずだ。紅桜を使えばどのような事になるのか。仲間だろう。なんとも思わんのか」


高)「ありゃ、アイツが自ら望んでやった事だ。アレで死んでも本望だろう」


悠)「・・・アレが本望なんて可哀想な人ですね。あそこまでしてなんで強くなりたいのかあたしには理解できませんよ」


あたしがそう言うと高杉はククっと喉で笑うと腰に刺している刀を抜き、外を向いた。


高)「刀は斬る。刀匠は打つ。侍は・・・なんだろうな。まァなんにせよ一つの目的のために存在するモノは、強くしなやかで美しいそうだ。剣(こいつ)のように・・・クク、単純な奴らだろう。だが、嫌いじゃねーよ。俺も目の前の一本の道しか見えちゃいねェ。あぜ道に仲間が転がろうが、誰が転がろうかかまいやしねェ」


あぁ、なぜだろう。
あたしにはあの仁蔵より高杉のほうが可哀想に思えてきた。


この人、とても孤独な人だ。
昔、何かこの人がこんな風になってしまった出来事でもあったのだろうか・・・


あたしは高杉を悲しい目で見つめる。


桂)「おい、悠」


不意に桂さんい呼ばれた。


悠)「なんですか、桂さん」


桂)「お前は今すぐ銀時の所へ行け」


悠)「え・・・」


桂)「銀時が戦っているんだ。きっとお前が居ないと力が出ないだろう。なんせ、銀時はお前の事が大好きなのだからな。だから早く行け」


悠)「桂さん・・・わかりました。あたし銀さんの所へ行ってきます」


あたしは桂さんに一回お辞儀をすると、急いで銀さんの所へと行くのであった。

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