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銀魂

第28章 なにがあっても自分は自分

はぁ・・・
もし記憶が戻ってこの事を銀さん達に言った時、銀さん達はあたしの事を受け止めてくれるのだろうか。


もし受け止めてくれなかったらあたしはいなくならなきゃならない。


大好きな人達の前から。


大好きな銀さんの前から・・・




あぁ。
考えれば考えるほどそんなの嫌だ。


考えるだけで涙が。


だってホラ。


今も泣きそう。


あたしは目に溜まり今にでも落ちて来そうな涙を拭う。


その時だった。




銀)「悠・・・?」


大好きな声が聞こえた。



悠)「銀さん!!どうしたんですか、こんな時間に」


銀)「なんか目が覚めちまってな。そういう悠はどうしたんだ?」


悠)「実はあたしも目が覚めちゃって・・・」


銀)「そうか・・・で、なんで泣いてたんだ?」


悠)「え・・・?」

あたしは突然銀さんに問われ変な声を出す。


銀)「『え・・・?』じゃねーよ。俺が来るまで泣きそうだったろ。こんな目に涙ためてよ。そんなにお前を追い詰める事でもあったのか?銀さんに話してみなさい」


銀さんはそう言うとあたしが先ほど涙をぬぐった方と逆の目の涙を拭う。


あぁ。
銀さんはホントにすごいな。


あたしが我慢した事すぐわかっちゃうんだもん。
銀さんにはかなわないや。


あたしは銀さんにクスッと笑うとユックリ口を開く。


悠)「ねェ、銀さん」


銀)「ん?」


続きを口に出そうとするが、さっきの思いが頭をよぎりなかなか言い出せない。


でも話さなければ。
自分のために。
銀さん達のために…。


あたしは深く深呼吸をして再び口を開く。


悠)「もし…もしあたしが記憶を無くす前、春雨とか鬼兵隊みたいな悪い人達の仲間だったらどうしますか?」


銀)「……お前がそういう悪い奴らの仲間だっていう証拠でもあるのか?」


悠)「実は…」


あたしは公子ちゃんを探した時、春雨に捕まりあの天人に言われた事、高杉にとても怪しい目で見られていた事を銀さんに話した。

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