銀魂
第29章 僕が僕であるために
そのボードには『腹が減ったからカレーを用意しろ』と書いてある。
しかし、ボードを双眼鏡で見ていた沖田さんは全く別の事を言った。
沖)「『証拠が欲しい。お前達が我等の忠実な犬になった証拠が欲しい。三回、回ってワンと言え』と書いてありますぜ」
土)「あの野郎共ォ」
悠)「いや、そんな事一文字も書いてありませんよ」
沖)「(土方限定)と書いてあります」
土)「ウソつけェェ‼︎お前、明らかに今付け足したろ‼︎」
悠)「それだけじゃなくて、『三回、回ってワン』も書いてありませんよ」
近)「しょうがねーよ、トシ。お通ちゃんのためだ」
誠)「ウン。しょうがねーよトシ」
土)「オメーにトシとか言われたくねーんだけど‼︎」
土方さんは誠ちゃんにそうツッコミを入れると頬に青筋を立て始めた。
きっと三回、回ってワンをやる覚悟をしているのだろう。
あたしはそんな土方さんにボードにそんな事書いてないと教えたほうがいいと思ったが、人が何かを決意しているときに余計な口出しは良くないと思い温かい目で見守る事にした。
覚悟が出来ただろう土方さんは、ビシッとシュルルルルルルと三回、回りスタッと右膝を立てながら座ると
土)「わんっ」
と一言だけ発した。
報道人達はこの光景に大笑いし、面白そうにカメラに収める。
報道人)「あああっと、やりましたァァ‼︎あの鬼の副長と恐れられる土方十四郎が‼︎これは屈辱‼︎ちょっとカッコよくやろうとしたあたりが余計に恥ずかしい‼︎」
沖)「土方さん。間違えました。『腹が減ったからカレーを用意しろ』の間違えでした」
土)「どんな間違いだァァァァ‼︎まるまる違う文じゃねーかァァ‼︎」
沖田さんがワザと間違えた事に腹を立てた土方さんは沖田さんの事を追いかけ回す。
それをよそに近藤さんは何もなかったようにボードで天狗党に『辛口がいいですか。甘口がいいですか』など、どーでもいい事を聞いていた。
しかし、ボードを双眼鏡で見ていた沖田さんは全く別の事を言った。
沖)「『証拠が欲しい。お前達が我等の忠実な犬になった証拠が欲しい。三回、回ってワンと言え』と書いてありますぜ」
土)「あの野郎共ォ」
悠)「いや、そんな事一文字も書いてありませんよ」
沖)「(土方限定)と書いてあります」
土)「ウソつけェェ‼︎お前、明らかに今付け足したろ‼︎」
悠)「それだけじゃなくて、『三回、回ってワン』も書いてありませんよ」
近)「しょうがねーよ、トシ。お通ちゃんのためだ」
誠)「ウン。しょうがねーよトシ」
土)「オメーにトシとか言われたくねーんだけど‼︎」
土方さんは誠ちゃんにそうツッコミを入れると頬に青筋を立て始めた。
きっと三回、回ってワンをやる覚悟をしているのだろう。
あたしはそんな土方さんにボードにそんな事書いてないと教えたほうがいいと思ったが、人が何かを決意しているときに余計な口出しは良くないと思い温かい目で見守る事にした。
覚悟が出来ただろう土方さんは、ビシッとシュルルルルルルと三回、回りスタッと右膝を立てながら座ると
土)「わんっ」
と一言だけ発した。
報道人達はこの光景に大笑いし、面白そうにカメラに収める。
報道人)「あああっと、やりましたァァ‼︎あの鬼の副長と恐れられる土方十四郎が‼︎これは屈辱‼︎ちょっとカッコよくやろうとしたあたりが余計に恥ずかしい‼︎」
沖)「土方さん。間違えました。『腹が減ったからカレーを用意しろ』の間違えでした」
土)「どんな間違いだァァァァ‼︎まるまる違う文じゃねーかァァ‼︎」
沖田さんがワザと間違えた事に腹を立てた土方さんは沖田さんの事を追いかけ回す。
それをよそに近藤さんは何もなかったようにボードで天狗党に『辛口がいいですか。甘口がいいですか』など、どーでもいい事を聞いていた。