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銀魂

第29章 僕が僕であるために

近藤さんが隊士達に命令をしカレーの材料を買い出しに行かせ、その材料が揃うとすぐにカレー作りに取り掛かった。


カレー作りにはあたしも参加させられた。


悠)「よいしょっと‼︎これでカレー出来た。近藤さん、カレー出来ましたよ‼︎…って何もう出来上がったカレー食べてるんですか⁉︎誠ちゃんまで‼︎」


あたしは石段の上で呑気にカレーを食べてる2人に怒る。


近)「おかわりはどーだい?まこっちゃん」


誠)「やっちゃったな〜オイ、結局やっちゃったな〜アイツら。つか、悠の作ったカレーうめ〜」


近)「やっちゃったモンは仕方ないよ、まこっちゃん。そうだな。娘が作ったカレーなんか田舎の母ちゃんの作ったカレーの味がして美味いわ」


悠)「美味しいって言ってくるのは嬉しいんですけど、2人してそんなに病んだ顔して食べられると逆に悲しですよ…」


カチャ…
近藤さんがおもむろに食べていた手を止める。


近)「まこっちゃん、娘。もう帰っていいよ。あとは俺たちでなんとかするから」


誠)「そうもいかねーイメージマスコットだから俺はお前らの。それにお通ちゃんには前払いで金もらってるからきっちりやらねーと」


近)「イメージマスコットって何?俺らってそーいうイメージなの?」


誠)「こーいう感じだろ」


近)「どーいう感じだ」


誠)「バカで物騒で江戸の平和を護る感じ」


近)「バカな感じしか出てないんだけど」


誠)「さて行くか。オイ、カレー用意しろ」


誠ちゃんは近藤さんのツッコミを無視し、隊士にカレーを用意させると異菩寺の方へ歩いていく。


近)「オイ、どこに行く。まこっちゃん」


誠)「言ったろ。まこっちゃんはお前らのイメージマスコットだ。バカで物騒で江戸の平和を護る」


…そういう事か。
なら、あたしも。


あたしはエプロンを外し誠ちゃんについていく。


近)「娘。お前も行くのか?」


近藤さんに呼ばれあたしは振り向く。


悠)「当たり前じゃないですか。あたし、銀さんが行くところには絶対について行くって決めてるので。それに…今回こうなったのはマネージャーなのにお通ちゃんの側にいなかったあたしの責任でもあります。だから、その責任を取るために行きます」


あたしはそう近藤さんに告げると誠ちゃんの後を追った。

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