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銀魂

第34章 襟足の長さと子供の憎たらしさは比例する

?)「こちとら非情の時に睡眠取ってんだよ。静かにしろバカヤロー」


辰)「頭、みんな!!放火魔捕まえたぜ」


頭と呼ばれた男はあくびをすると不機嫌そうに辰巳を見る。


頭)「どーせまたハズレだろ?今週だけで無実な奴を8人も連れてきてんぜ。放火魔しょっ引くだかなんだが知らねーが同心気取りも体外にしとけや。余計なマネして周りに迷惑ばっか、かけてんじゃねーよ。バカヤロー」


辰)「火消しは家事を未然に防ぐのも仕事だろーが!!こいつァ間違いねェよ。ゴミ捨て場が火元っていう手口も放火魔と同じ・・・」


ジリリリリリリリリ!!


突然けたたましい音が鳴り響き、同時にアナウンスが入る。


『三丁目角よの豆腐屋より火災発生。火元は店の横のゴミ捨て場の模様。至急、現場へ直行せよ』


頭)「よし、野郎ども行くぞ‼︎」


『はい‼︎』


銀)「だから言ったじゃん。だから言ったじゃん」


俺はそう言いながら辰巳を見ると辰巳は悔しそうな顔をしていた。


辰)「そんな…」


頭)「辰巳よォ。お前も女だてらに周りに負けねーよう必死なんだろーが完全に空回ってんだよ。しょせん女にゃ火消しなんざ無理なんだって。悪いことたァ言わねーから足洗え。あと、現場にも足手まといだから来なくていいぞ」


辰)「……っ」


頭と呼ばれたオヤジはそれだけを言うと背を向け屋敷から出て行く。
辰巳は悔しそうに拳を握り、震えながらその背中を観ていたのだった。


その後俺は縄を解いてもらい無事釈放された。


辰)「一様家に連絡いれといたから。もうすぐ家族が迎えに来てくれるだろ」


銀)「あ?余計なことすんじゃねーよ」


辰)「電話に出たあんたの家族、凄い謝ってたぞ。
ついでに優しい声だった」


銀)「そりぁ悠だな。あいつ何にも悪くないのに謝ったりするからな。今頃寂しがってんよ。俺がいなくて」


辰)「奥さんか?」


銀)「いつかはなる予定だ。ついでに毎日ラブラブだ」


辰)「そんな事誰も聞いてねェよ。つか、アンタみたいなのに彼女いんだな。世も末だ」


銀)「んだと。テメェそりゃぁどう言う意味だ。あ?」


辰)「そのまんまの意味だ」


辰巳はシラっというとそのまんま俯いた。

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