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銀魂

第37章 女の一番の化粧は笑顔(柳生篇)〜3〜

新)「僕はもう姉上の言うことなんて金輪際聞きません!!なにも言わないで勝手にこんな所に嫁ぎに行ってしまう人なんだ!!だったら僕も勝手に姉上を取り返します!!」


悠)「そうですよ!!お妙さん怒らないでくださいね?お妙さんが勝手にしたからあたし達も勝手にした。お互い様ですよ!!」


あたしは後ろから新八君の言っていることにつけたしをする。


妙)「・・・新ちゃん、悠ちゃん。何も言わなかったのは謝る。・・・でも、もうこんな事はやめて。柳生相手にここまでやるなんてタタじゃすまないわ。それに私の気持ちは固まっているから」


気持ちは決まってるって・・・
じゃぁなんであんな辛そうな顔なの?


気持ちが決まってるならそんな顔しないよね?
もっと素敵な笑顔で嫁ぎに行くよね?


あたしは言葉に出した衝動に駆られるがぐっとこらえる。


ここはあたしが言うところじゃない。
新八君がお妙さんに気持ちを伝えるところだ。


あたしは2人を見据える。


走りに走って襖が絞められた部屋の中に入る。
この時、やっと新八君が口を開いた。


新)「姉上・・・姉上はズルい。いつもニコニコ笑ってばかりで本当の気持ちなんてこれっぽちも見せてくれないんだ。・・・辛い時も泣きたいときも無理に笑って見せて、いつだって誰にも何も言わず1人で背負い込んで1人で決めて1人で笑って行ってしまうんだ」


新八君はお妙さんに手を離しこちらを向く。


新)「もうカッコつけるのはやめてください。辛いことがあるなら僕らに言ってください。1人だなんて言わせませんよ。だってみんな姉上の泣き顔、それだけの理由でここに集まってくれたんだ。姉上のためになんて死んでも言いませんよ、みんな。でもね姉上が泣けば同じく、哀しく思う人がいる事・・・覚えておいてください」


新八君はお妙さんを強く見つめ言い切った。
そんな新八君を見てお妙さん少し泣きそうな顔をしたが顔をそらし冷めた声で言い放った。

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