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銀魂

第37章 女の一番の化粧は笑顔(柳生篇)〜3〜

悠)「銀さん・・・」


銀)「大丈夫だ。あいつらなら・・・」


銀さんはあたしの言いたい事がわかったらしく頭をポンポンと撫でてくれる。


銀さんが大丈夫って言うなら大丈夫だよね。


あたしはにっこり笑い2人を見る。


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〜Free side〜


銀時に皿を割られ地べたに寝っ転がっていた九兵衞は考えていた。
左目を無くした時の事、父親に言われた事を思い出しながら・・・


九)「(知ってたはずだ。知ってたはずなんだ・・・)」


九兵衞はギュッと拳を握る。
するとお妙が近づいてきた。


そして静かに正座をし、九兵衞の頭を自分の膝に乗せた。


九)「・・・・・・あの男の言うとおりだ。僕はみんな知っていた。勝手な真似をして君に重い枷をつけ、君の思いをしりつつも見て見ぬフリをした。君をそばに置きたいばかりに・・・それでも君は僕を護ろうとしていたね。僕の左目になるって・・・父上やお爺様が僕を護らんとして男として育てたことも知ってる。でもどこかで恨んでた。僕を男でも女でもない存在にしたこと・・・僕がこうなったのは誰のせいでもない自分自身の弱さのせいなのに。それでもみんな僕を最後まで護ろうとしてくれた。結局は僕は・・・護られてばかりで前と何も変わら無い。約束なんて・・・何にも果たせちゃいなかったんだ。僕は・・・弱い」


九兵衞はポツポツ喋りながら涙を流す。


九)「・・・なんでこんなふうになっちゃったんだろ。・・・いつからこんな風に・・・・・・僕も・・・ホントはみんなと一緒にママゴトやあとりしたかった。みんなみたいにキレイな着物で街を歩きたかった。妙ちゃんみたいに・・・強くて優しい女の子になりたかった」



ポタポタと涙が地べたに落ちシミを作る。
そんな涙をお妙がぬぐった。


妙)「・・・九ちゃん。九ちゃんは九ちゃんよ。男も女も関係ない。私の大切な親友。だから・・・泣かないで。それでほォ・・・お侍はん・・・」


そういうお妙の目からは大量の涙が落ち九兵衞の顔に落ちてゆく。

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