無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

あたしは少し離れた自動販売機に行くとため息をつく。


何やってるんだろう、あたし。
銀さんが結野アナの事が好きなのは『ファン』としてなのはわかってる。


だって新八君や神楽ちゃんと出会う前からずっとテレビ見ながらニヤけてたし、好き好き言ってたし・・・


でも、なんでか銀さんを好きという気持ちに気が付いてから、それが嫉妬となってきた。


しかも、付き合ってきてからなおさら・・・


悠）「はぁ・・・こんなんで嫉妬してたら銀さんに嫌われちゃうな」


とりあえず飲み物買ってみんなの所に帰ろう。


あたしは懐からお金を出してジュースを買う。
そして、少し小走りになりながら先ほどの場所へ戻ってきた。


しかし、銀さん達はいなくなっている。


あれ、どこに行ったんだろう。


あたしはキョロキョロしながら銀さん達を探す。
するといた。


近くの湖で白鳥のボートに乗って誰かと言い争っている。


あんな所で誰と言い争ってるの？


あたしはよく目を凝らして見てみた。
銀さん達と争っているのはあの『溝鼠組 黒駒の勝男』だった。


黒駒の勝男は「メルちゃぁぁぁん‼︎」と言いながら白鳥のボートを漕いでいる。


メルちゃん？
確か黒駒の勝男が溺愛してる犬の名前だったような・・・


あたしは銀さんと黒駒の勝男が進んでいく方を見る。
そこにはメルちゃんと思わしきミニチュアダックスフンドを口に咥えている定春の姿があった。


もしかして定春が恋い焦がれていたのってメルちゃんなの⁉︎
どうしよう‼︎
コレ、どうすればいいの⁉︎


あたしがワタワタ慌てているとドッボーン‼︎と湖から大きな音がした。
音に驚きあたしはまた湖の方を見る。


湖では銀さん達がバチャバチャと暴れて助けを求めていた。


ヤバい‼︎
新八君や神楽ちゃんは泳げるけど銀さん泳げないんだ‼︎
このままじゃ溺れちゃう‼︎


あたしは走って白鳥のボートを貸している所へ行き全力でボート漕ぎみんなの元へいく。