無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

男）「みなさん、何のお構いもなく申訳ございません。ミツバを屋敷まで運んでくださったようで。お礼を申し上げます」


男性は頭を上げる。


男）「私、貿易業を営んでおります、『転海屋』蔵場当馬と申します」


この男性誰だろう・・・


あたしが不思議そうに見ていると山崎さんがヒソヒソと話しかけてきた。


山）「この方がミツバさんの旦那さんになるお人ですよ」


この方が・・・
なんか、ミツバさんがこの方と結婚するなんて以外だな。


蔵）「身体に障るゆえ、あまり出歩くなと申していたのですが・・・今回はウチのミツバがご迷惑お掛けしました」


蔵場さんはそういうともう一度深く頭を下げる。
そして、何かに気が付いたようにしゃべりだした。


蔵）「もしかしてその制服は・・・みなさん真選組の方々ですか？では、ミツバの弟さんのご友人・・・沖）「友達なんかじゃねーですよ」・・・総悟君」


蔵場さんが喋っている途中、沖田さんがどことなく現れ彼の言葉を遮った。


蔵）「総悟君来てくれたか。ミツバさんが・・・」


どうやら沖田さんに連絡をしたのは蔵場さんの様で、彼は沖田さんに話しかける。


しかし、そんな事はお構いなしに沖田さんは部屋の中に入り土方さんの前に立つ。


沖）「土方さんじゃありやせんか。こんな所でお会いするたァ、奇遇だなァ。どのツラ下げて姉上に会いに来たんでィ」


沖田さんは土方さんにそういうと彼を鋭い目つきで睨む。


あたしと銀さんは沖田さんの言っている事にうまく頭が合わらず2人を見るめる。


一方、山崎さんは何か知っているようでアタフタ慌てている。


山）「違うんです、沖田さん！！俺達はここに・・・グフッ！！」


山崎さんが沖田さんに何かを説明しようとすると、土方さんが顔を蹴飛ばし彼の服を掴んで「じゃましたな」と言って部屋を出て行ってしまった。


そこで、ミツバさんの部屋の前を土方さんが通った時、二人がお互いに目を合わせた事なんてあたし達は知らない。