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銀魂

第10章 便所で生まれるものは汚れたものばかり

銀)「荷物ってんじゃねーが誰でも両手に大事な何かを抱えてるもんだ。だがかついでるときにゃ気づきやしねー」


そう、その重さに気づくのは全部手元から滑り落ちた時だ。
もうこんなもん持たねェと何度も思ったかも知れねぇ。


なのに…
なのにまたいつの間にか背負いこんでんだ。


銀)「いっそ捨てちまえば楽になれるだろうがどーにもそーゆ気になれねー。荷物(あいつら)がいねーと歩いててもあんま面白くなくなっちまったからよォ」


俺は空を見ながらアイツら3人を思い浮かべる。


桂)「…仕方あるまい。お前には池田屋の借りがあるからな。行くぞ銀時」


銀)「あ?」


桂)「片腕では荷物など持てまいよ。今から俺がお前の左腕だ」


そう言って微笑む桂。


銀)「…ズラお前」


桂)「ヅラじゃない、桂だ。早く行くぞ銀時。お前の仲間が待っているのだろう」


銀)「あぁ、そうだな。仲間が待ってる」


俺と桂は互いの顔を見て笑い部屋を出た。


〜銀時side end〜





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悠)「う…」


私は目がさめる


ここどこ…?


そう考えながらしばらくぼーっとする。


私どうしてこんな所にいるんだろう。
新八君と神楽ちゃんと銀さんを待ってて…。


悠)「はっ…‼︎」


私はクラブであった事を思い出し飛び上がった。


新八君と神楽ちゃんは⁉︎
それに銀さんも‼︎
無事なの⁉︎


私は立ち上がろうとする。


だが手足に手錠をつけられできなかった。


どうしよう。
これじゃぁ何にもできない。


周りを見渡しても部屋のドアしかなく手錠を外せる物なんて見つかず絶望的になる。


ギィ。


誰かが入ってきた。


入ってきたのは髪の長い天人であたしを冷たく見下ろす。


なにこの人…
なんか嫌な感じがする。


でも、そんな事より新八君達の安否の方が大事‼︎


私は天人を睨みながら口を開こうとするが、先に天人が喋り出した。

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