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銀魂

第10章 便所で生まれるものは汚れたものばかり

その時だった。


銀)「悠ー‼︎」


銀さんの声が聞こえた。


悠)「銀さん⁉︎銀さん‼︎私ここ‼︎ここにいるよ‼︎」


私は自分のいる場所を示すようにドアに体を打ち付ける。


銀)「悠‼︎ここか⁉︎」


銀さんの声がドア越しからはっきり聞こえる。


悠)「うん‼︎」


銀)「ちっと待ってろ‼︎今ドア蹴破るから‼︎」


私は銀さんに「わかった」と言うとドアから離れた。


ドガン‼︎


銀)「悠‼︎」


悠)「銀さん‼︎」


壊れたドアの向こうから現れた銀さん。
後ろには新八君と神楽ちゃんもいる。


銀)「今手錠外してやるからな」


悠)「うん‼︎」


銀さんが木刀を手錠に叩きつけるとガチャと手錠は外れた。


銀)「悠、良かった無事で」


悠)「銀さんも良かっです。無事で。それに新八君と神楽ちゃんも」


私は3人の方を向いて微笑む。


銀・新・神)『(笑ったぁぁぁぁぁぁぁ‼︎)』


悠)「ん、どうしたんですか?そんなに固まって」


銀)「いいいいいいや、なんでもねェ‼︎」


新)「そそそそそうですよ‼︎さ、ぎぎ銀さん早くここを出ましょう‼︎」


銀)「おおおおおおおおお、そうだな」


悠)「…………?」


変な2人。
ま、いっか。


神)「何2人して慌ててるアル。悠、早く行くアルよ」


悠)「あ、うん‼︎」


私は神楽ちゃんに手を引かれながら部屋から出た。


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私達は建物から出ると少し離れた場所で座り込む。


あ、この建物船だったんだ。


なんてどうでもいい事を思った。


新)「アーダメッス。なんか頑張りすぎて歩けない」


神)「日ぃ浴びすぎてクラクラするヨ。おんぶ」


2人は駄々をこねた子供のように銀さんに訴える。


銀)「なに甘えてんだ腐れガキども‼︎誰が一番疲れてっからわかってんのか⁉︎二日酔いの上に身体中ボロボロでも頑張ったんだよ銀さん‼︎」


新)「僕らなんて少しとはいえやばい薬嗅がされたんですからね‼︎」


悠)「えぇ⁉︎そうなの⁉︎」


私は驚いて思わず声を上げる。

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