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銀魂

第11章 酔ってなくても酔ったふりして上司のヅラ取れ

桜がヒラヒラ舞い落ちる広場に私達万事屋一行とお妙さんはお花見に来ていた。


妙)「ハーイ。お弁当ですよー」


笑顔で少し大きめの弁当箱を差し出すお妙さん。


銀)「ワリーなオイ。兄弟水入らずのとこ邪魔しちまって」


妙)「いいのよ〜2人で花見なんてしても寂しいもの。あ、悠ちゃん。悠ちゃんもお弁当持ってきてくれたのよね?」


悠)「はい。大きいお弁当作るの初めてなので少し大変でしたけど腕によりをかけました‼︎」


妙)「ふふ。それじゃぁ期待しなきゃね。さぁ、早速お弁当を食べ始めましょう‼︎」


神)「ヤッホーい‼︎弁当弁当‼︎」


銀)「じゃ、遠慮なくいただくとするか」


お妙さんどんなお弁当作ってきたのかな?
お妙さん家庭的そうだからお料理上手いんだろうな〜

私はワクワクしながらお妙さんのお弁当を見る。


銀)「じゃぁオープン‼︎」


銀さんは私のお弁当、神楽ちゃんはお妙さんのお弁当のふたを開ける。


全)『…………………』


お妙さんのお弁当を見て全員固まった。


なんせそこに入っていたのは色とりどりのおかずやご飯ではなく黒く固まった物体だったのだから。


銀)「何ですかこれは?アート?」


妙)「私卵焼きしか作れないの〜」


銀)「“卵焼き”じゃねーだろコレは。“焼けた卵”だよ」


妙)「卵が焼けていればそれがどんな状態だろーと卵焼きよ」


銀)「違うよコレは。卵焼きじゃなくて可哀想な卵だよ。って事で悠の弁当は俺が食うから新八と神楽はそっちな」


銀さんは私の作ったごく普通のお弁当を自分の膝に乗せ食べようとする。


妙)「何言ってるのかしら銀さん。悠ちゃんのお弁当は私のものよ。テメェは黙って私の作った卵焼きでも食ってな‼︎」


銀)「オヴ‼︎」


お妙さんは“卵焼き”らしきものを銀さんの口の中に突っ込む。


神)「これを食べないと私は死ぬんだ…これを食べないと私は死ぬんだ…」


悠)「ちょ、神楽ちゃん⁉︎」


銀さんを見てこの“卵焼き”らしき物を食べないとお妙さんに殺されると思った神楽ちゃんは暗示をかけながら“卵焼き”らしき物を口へ運ぶ。

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