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二面性*マクガフィン

第3章 学年1位のエリート

「………………」

「………………」


睨み合いなのか…見つめ合っているのか、

よく分からないこの状況…。


2人だけの屋上は…重い空気に包まれていた。



「…………答えてくれないの?」

囁くように…。優しい声で。


「イヤだ…っていったら?」

こちらも色気を出すような囁きで……。

翔に言葉を返す。


「…………フッ…」


翔は口を緩ませると…顔を近づける。


チュッ…


唇と唇が重なる音が小さく周囲に響いた。

「…………ンン…」


強引なのか分からないキス。

女は目を閉じた。

さっき、翔の他の4人がいた時と同様、

抵抗しなかった。


「……………」

「……………」


静かに唇を重ね続けている2人は、

体と体をくっつけ…

口を開け…

舌と舌を絡め始めた。

何度も顔の傾きを変えながら、深く…。


クチュクチュ…


音が耳に染み込むように入ってくる…

優しいようで…激しいようで…。

いやらしい音が続くと同時に、

翔の頬…女の頬も赤く染まっていった。

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