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二面性*マクガフィン

第1章 プロローグ

《 山風学園 廊下 》


「キャアアアア//// 嵐よ〜〜///」
「カッコイイーーーっ////」
「手振ってええーー!!」

5人が廊下を歩いているだけで、黄色い歓声があちらこちらから聞こえてくる。

まるで、アイドルみたいだ。

廊下の両サイドに女子生徒が、5人が目の前を通るように道を作っていた。

「今日もすごい声だねw」

「毎日こうですから…慣れました」

余裕ぶってるような口振りの翔とニノ。

女子が奥まで続いている中を平然と歩いて進む。

「……………うるせぇ…」

ポケットに片手を入れてトットットッ…と速歩き。

「Jさん…もっとゆっくり歩いてください」

「………いいだろー、別に…」

ハァ… 歓声にかき消されるニノのため息。

イライラしているようなお方、松本潤に

「……大野さんがもっと後ろにいるんですよ」

ちょうど聞こえるくらいの声で言ってやった。

そう…、翔、ニノ、潤のもーっと後ろ…


「みんなー!!ありがとー♡」

と、黄色い歓声に応える人と、

「…………………」

歓声でうるさい廊下の中なのに、今にも寝てしまいそうな人。

2人並んで歩いていた。

雅紀は女子生徒に手を振ったり、ハイタッチをしている。

視線を智に向けた。

「リーダー、もう少し頑張って!もうすぐで着くから…!だから寝るの待って…ね?」

「……………眠い…」

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