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第14章 Another Side 5

「悪いが、俺らはその薬とやらは持ってない。」

「・・・持ってないん・・・?」

もう目は俺らの方を見てなかった。

虚ろっていうか、違う世界を見てるようで怖かった。

「やったら取ってきてや!」

「望!」

望が自分の近くにあった机を倒した。

結構重たいはずの机を倒せるのは、実験のせいやと思う。

「これはまずいな・・・。室君、そっちの子となるべく俺から遠ざかってくれる?」

「は、はい!照史、どこまで来れる?」

「えっと・・この辺が限界かな・・・。」

言うてもそんなに離れられへん。

亀梨さんって人は望に近づいて同じ目線に座っていた。

「薬はねぇけど、もう苦しいのからは解放してやるから。」

そう言うと望がガクッと倒れこんだ。

「望?!」

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