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第20章 Another Side 6

確かに、すっごい広いし、壁とかも白くて一目で清潔なんや、ってことが分かる。

でも、それがあの施設に似てて、俺は嫌い。

今にもそこの扉から誰か出てきて、連れ戻されるんちゃうか?って思ってまう。

「シゲ、大丈夫?」

淳太君がそっと背中をさすってくれる。

淳太君も同じこと考えてたんかな?

「なあ、龍太。」

「ん?」

「ホンマにお金、大丈夫?」

「何回説明したらええねんって。」

「だって、ここ歩くだけで不安なるで?」

「いや、俺かて心配なってるけど、絶対大丈夫、って言ってくれてはるから。」

「着いたって!」

「あ、うん!」

言われた部屋に入るとさっきの先生の姿はなかった。

「いろいろ取ってくるからここにおって。って。」

「OK。」

「俺ら、出た方がいい?」

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