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マシュマロボイス

第8章 こんなキモチ嘘じゃない

「うーん、カズねえ」

元彼氏に話を聞くのもおかしいけど。
でも、潤君は頼れる。

「ど、どうすればいいかな?」
「どうする?んー」

潤君も俺も考え込んでしまった。

「あ、でもカズ、ムスッてしてたし。」
「え?」

「脈、あるんじゃない?」

潤君にそうハッキリ言われた。

「あ、あるの、か…なあ?」

不安と、嬉しさがごちゃごちゃ。

「告白したの?」
「…わかんない」

あれを“告白”って
呼んでいいのかな?

「わかんないの?」
「うん。だってね──」

昨日の出来事を思い出せる限り、
話してみた。

「あー、微妙だな」

苦笑いしてる潤君。
それに釣られて俺も苦笑いした。

「どうすればいいかな?」

「ちゃんと、告白したら?」
「へっ?」

ちゃんと告白……出来るかな?
噛まないで言えるのかな…。

「カズ、そういうの弱いから」

さ、さすが…。

「まあ、俺も別れてすぐに恋人が出来ちゃったから…」

暗い表情をしてコップを持ち上げて、
コップの水滴で出来た水溜まりをナフキンで拭いた。

「カズにも、幸せになってほしい」

微笑んだ潤君は眩しかった。

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