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マシュマロボイス

第8章 こんなキモチ嘘じゃない

「ん、美味しい!」

目をキラキラ輝かせて、
口をモグモグしながら、俺に言った。

「本当?俺も、ハンバーグにすれば良かったかなー」

俺は、スパゲティを頼んだ。
みんな、パスタって言うけど俺はそんなお洒落な言い方できないよ。

「食べる?」

フォークに刺さったハンバーグ。
俺の口にいれようとしてる。

「え、食べていいの?」
「うん。美味しいから♪」

でも、コレ、俺が食べたら……。

“間接キス”だよ?

「じゃ…」

口を開けて、食べようとしたら
目の前からハンバーグが消えて、

何とか目が追い付いた時には、
二宮君の口の中だった。

「あぁ~…」
「ふふー♡」

してやられた。
にしても…可愛い……。

…じゃなくて!

「くれないのー?」
「あげないよー、だ♡」

「じゃ、俺もあげない!」
「うん、いらないよー」

こんなに幸せな放課後、もう二度と無いんじゃないかって。

そんな風に、思っちゃうんだ。

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