マシュマロボイス
第10章 残り一時間
(二宮side)
ずっと、ずっと家に帰ってきてから、
考えていた。
“フクロウ”は誰なのか。
俺は、推理力なんてないし、
頭だってそんなによくない。
だから…だから、だから……
「教えて…潤君」
そんな声は家からじゃ届かない。
唄は俺にとって大切なものなんだ。
だから、誰にも教えないはずだった。
だけど、“フクロウ”が現れた。
思考回路の渦に巻き込まれる。
俺は、どうしたらいい?
ブブー、ブー、ブー。
一定の早さで机の上で音を立てた。
液晶画面には“相葉”の文字。
その文字だけで、安心できた。
「…もしもし」
『もしもし』
相葉の声だ。
この声を聴くと、落ち着くんだ。
「どうしたの?」
なんでだろう。
ちょっと気恥ずかしい。
『ちょっと…ね?』
「ちょっとって、何?」
電話越しに二人で笑い合う。
『“フクロウ”さんと連絡とれた?』
「ううん…とれない」
『そっか…』
心配して、くれてたのかな。
ずっと、ずっと家に帰ってきてから、
考えていた。
“フクロウ”は誰なのか。
俺は、推理力なんてないし、
頭だってそんなによくない。
だから…だから、だから……
「教えて…潤君」
そんな声は家からじゃ届かない。
唄は俺にとって大切なものなんだ。
だから、誰にも教えないはずだった。
だけど、“フクロウ”が現れた。
思考回路の渦に巻き込まれる。
俺は、どうしたらいい?
ブブー、ブー、ブー。
一定の早さで机の上で音を立てた。
液晶画面には“相葉”の文字。
その文字だけで、安心できた。
「…もしもし」
『もしもし』
相葉の声だ。
この声を聴くと、落ち着くんだ。
「どうしたの?」
なんでだろう。
ちょっと気恥ずかしい。
『ちょっと…ね?』
「ちょっとって、何?」
電話越しに二人で笑い合う。
『“フクロウ”さんと連絡とれた?』
「ううん…とれない」
『そっか…』
心配して、くれてたのかな。