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マシュマロボイス

第11章 太陽と星が導くstory

「二宮、母さんに何してんだよ」

櫻井にそう言われた。

「なんで、櫻井が俺の母さんのことを母さんって呼ぶんだよ」

ギュッと相葉に抱きついて、
怒りを見せないようにした。

「それは…」

見てなくてもわかる。
櫻井と母さんが顔を合わせてる。

「ちゃんと説明する。だから、相葉くんも聞いてくれる?」

「え、あ…」

戸惑う相葉の裾を引いて、
耳元に顔を近付ける。

「ごめん…。怖いから…一緒に」
「お、俺も聞きます」

───

母さんと櫻井が座る向かいのソファーに
俺と相葉は腰を下ろした。

「話って?」

二人を交互に睨んだ。

どうして、櫻井と関係を持ってんだ。
そんな意味を込めて。

「俺と二宮は、兄弟だ」
「…はあ?」

もっとまともな嘘をつけよ。
そんなに隠すなら初めから関係なんて持つんじゃねぇよ。

「本当なの」
「…」

「和也と翔は双子なの。
お父さんと離婚したとき、
私が弟の和也を。
お父さんが兄の翔を連れて。」

「そんなの…嘘だ」

相葉が手を握ってくれた。

血の気が引いていた俺の体には、
とても温かく感じた。

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