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マシュマロボイス

第11章 太陽と星が導くstory

「相葉、そろそろ…」
「あっ、うん…ごめん」

パッと体を離して、
また見詰め合った。

「か、帰ろっか」
「うん」

笑顔の二宮君と手を繋いで、
あと少しで着く俺の家に向かった。

─────

「ただいま…」
「お邪魔します」

家の電気はもう消えてた。

もう十時だからね。
お母さんも疲れてるんだろうし。

なんて思ってリビングの電気を点けたら
いつもハンガーに掛けられてるお母さんのスーツが無かった。

「あれ?まだ、帰ってきてないのか」
「ん?お母さん?」
「うん、そう」

俺はソファーにカバンを下ろしたけど
二宮君は戸惑ってるみたいで。

「あ、カバン、俺のとこに置いといていいからね」
「あ、うん。座ってていい?」
「うん」

二宮君が座ったのを確認して、
冷蔵庫から飲み物を取り出した。

「二宮君、お茶でいい?」
「あ、うん」

疲れてるのかうとうとしてて、
目がとろーんってしてる。

「お腹、減ってない?」
「うん…大丈夫」
「二宮君」

パタパタ走って二宮君の隣に座る。

「寝ていいよ」

膝の上をポンポン叩いた。

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