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マシュマロボイス

第13章 小さくても大切さ

ゲームが終わった…
と、思ったらもう七時近い。

「あっ、二宮君、時間!」
「んあ?」

まだ、ゲームしてる二宮君。
どんだけ、好きなんだよ。

「もう、帰らないと心配…」
「しないって」
「へ?」
「電話だって、メールだって、来てないんだから」

そういえば、俺も翔ちゃんから電話もメールも来てないや。

「だから、今日も泊めて」
「へ?」
「ダメかな?」

うるうるした目で見つめられる。
しかも、上目遣い…。

キュン。

「ねえ、ダメ?」

ズッキューン。

「い、いいけど」
「んー、相葉ー♡」

押し倒された。
二宮君は、嬉しそうに俺の胸で顔をグリグリした。

「あ」
「ん?」

「二宮君、同じ匂い」
「え、あぁ、シャンプーね」

…幸せ。
こんなに、幸せだとこのあとに大きな不幸が待ってそうで怖い。

「ねえ、二宮君」
「んぅ?」

ちょっと眠くなったのか、
目を擦ってた。

「ちゃんと、お母さんに電話して?」
「…嫌」
「でも…」
「嫌なの。」

断固として嫌がる二宮君。

「翔ちゃんでもいいから」
「余計に嫌だよ。あんな兄弟…」

でも、ちゃんと兄弟って思ってるんだ。

「俺が電話しようか?」
「なんで、相葉が…」
「だって、二宮君しないんでしょ?」

「…」
「だったら、俺がするしか…」

「んもう!
櫻井に掛ければいいんでしょ!」

ぷりぷりしながら、
スマホのアドレス帳の“櫻井”の文字をタップした。

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