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マシュマロボイス

第13章 小さくても大切さ

「ねえ、相葉」
「んぅ?」

ソファーに寝転がって漫画を読んでる
相葉に声を掛けた。

「眠い」
「え!?」
「寝てもいい?」
「え!?」

「だって、眠いの!」

子供みたいに駄々を捏ねる。
相葉といるとなんか幼くなる。

「えー、でもさ…」
「寝させて?」
「うーん…いいけどさ…」
「今度は寂しくさせないからさ♡」

ソファーに寝転がってる相葉の上に、
寝転がる。

「え、二宮君!?」
「俺の特等席♡」

相葉の上で寝てやる。
だって、安心すんだもん。

「特等席なの?」
「特等席なの♡」
「もうー、可愛い♡」
「可愛くないよ?」
「その返事も可愛い♡」
「もー、相葉ったらあ♡」

デレッとしてる相葉は、ちょっとだけ可愛かったりする。
でも、なんかカッコいいんだよなあ。

「あー、もう抱き潰したい!」
「えーやだー、まだ生きてたい」
「誰も死ぬほど、なんて言ってな─」

「相葉の腕の中で死ねるなら本望♡」

多分だけど、ううん。多分じゃない。
俺、本当に相葉が好きなんだ。

これ以上ないってくらい、好きなんだ。

だから、キャラにもないことをすんなり出来ちゃうし。

「そんなこと言わないでっ!」

ムギュ。
更に力が込めれる。

ちょ、また死にかけるって。
なんて、心の中で笑った。

相葉の腕の中で死ねるなら本望だけど
今すぐに死にたいなんて言ってないよ?

「二宮君、寝ちゃおっか」

急に立ち上がったと思ったら、
今度は抱き抱えられた。

「へ?」
「俺も眠くなっちゃった」

そんな気を遣わなくてもいいのに…。

そんなことを思ってたらベットに、
ふわっと下ろされて俺の隣に
相葉が寝転がる。

布団を掛けてくれて…。

「おやすみ」
「うん、おやすみ」

手を握って、相葉の温もりを感じながらそのまま夢の世界に墜ちた。

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