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マシュマロボイス

第3章 あの日からちっとも変わらない

一緒の高校に通う約束をしたのに
先生に引きとめられた。


「高校は我慢してくれないか?」


詳しい理由は、教えてくれないけど
要は

“行ける状態”になるまで一年間待て。

と、言うことだった。


「潤君、ごめんね」

「いいよ。先生が言うなら仕方ないからさ」

どこまでも、俺に優しかった。
だけど、ふと思うことがある。


“同情なんじゃないか”って。


「カズ?」

「え、あ、何?」

「一年後、楽しみにしてる」

爽やかに微笑まれると、
潤君のことを信じたくなる。


「うん、俺も楽しみにしてる」


そして、潤君の高校生活が始まった。

いつも潤君は、俺の家に来てくれた。

勉強とか、
学校の様子とか、
行事の話とか、

怖い先生の特徴とか、
宿題の多さとか、

部活の話とか、
面白い友達とか、
恋愛事情とか、

いろんな事を話してくれたし、
教えてくれた。

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