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マシュマロボイス

第1章 花が舞う

「あはは!相葉、ダッセー!」

俺を指差して笑ってる大野。

「起きてるなら、手伝ってよ……」

ケツを擦りながら立ち上がって、
椅子をしっかり確かめて座った。

「あはは、ごめんごめん!何がわかんないの?」

後ろから抱き付かれて、
耳元で言うから、息がかかってくすぐったい。

「数学」

「おー、相葉は理数系苦手だもんな」

「大野は、全部出来てスゴいよな」

羨ましい。
勉強も、部活も充実してて。

「全部なんて、出来ないよ」

大野は、椅子をもう一脚持ってきて
俺の隣に置いて座った。

「ほら、どこがわかんないの?」

頬杖をしながら、俺の開いたワークとノートを見つめた。

「んー、ここ」

「あー、ここねー。」

大野は、結構助けてくれる。
始めは「嫌だ」っていうけど結局は
助けてくれる。

「だーかーらー、これを2の3乗って考えるのー」

教えかたも、マイペースだけど。

「これは、4の2乗だよ」

「そしたら、√5にならないよ?」

「相葉、答え見ただろ」

……バレた。

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